要旨：本研究は、交通インフラの容量が天候等に起因する交通条件の不確実性に直面する場合に、交通インフラへの投資額が建設後の混雑税収入によって調達可能かどうかについて考察する。我々は、悪条件下で使用不可能な不確実なインフラと、交通条件に関わらず使用可能な確実なインフラの2種類を考え、それぞれがインフラ容量と交通量についてゼロ次同次の交通費用をもたらすと仮定する。政府が交通環境に応じて各インフラの混雑税を調整可能な時、異なる条件下での限界資源価値の 違いが生じるならば、それぞれのインフラから徴収される期待混雑税は、それぞれのインフラに対する社会的最適な投資額とは一致しないことが示された。また、線型の輸送費関数及び、交通と合成財の交叉微分がゼロとなる仮定を与えた場合、交通と合成財が補完財であれば不確実なインフラの混雑税収入の一部を確実なインフラへの投資の補助に用いることが望ましく、また代替財であればこの資金の流れは逆転するが、いずれの場合においても交通部門全体の総インフラ投資は混雑税収入を上回ることが示された。

【京都大学大学院経済学研究科・国際経済学セミナーと共催】 要旨：What determines the distributions of skills, occupations, and industries across cities? We develop a theory to jointly address these fundamental questions about the spatial organization of economies. Our model incorporates a system of cities, their internal urban structures, and a high-dimensional theory of factor-driven comparative advantage. It predicts that larger cities will be skill abundant and specialize in skillintensive activities according to the monotone likelihood ratio property. We test the model using data on 270 US metropolitan areas, 3 to 9 educational categories, 22 occupations, and 21 manufacturing industries. The results provide support for our theory's predictions.