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研究部門

経済情報解析研究部門
計量経済分析の理論と応用および経済学分野を包括的に経済情報解析と捉え、その発展に資することを目的としている。本研究部門は、以下の目的を持つ、「マクロ計量経済分析」、「ミクロ計量経済分析」、「実験経済学」の3つの研究領域からなっている。
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経済活動を数量データによって把握し、統計解析を行うことで、経済主体の行動原理、経済の運動法則を解明しようとする実証研究の分野は、近年新たな展開を見せている。コンピュータ技術の発達により、大量のデータの統計解析を効率的に行うことが可能となったことを受け、家計や企業についてのミクロ経済データを、経済主体の行動理論に基づいて分析するミクロ計量経済分析が発展しつつある。このため、計量経済学の分野では、時間的情報と横断的情報を同時に持つパネルデータや、数量で示すことのできない質的データの解析方法の開発に著しい進歩がみられている。また、アンケート調査や擬似パネルデータの構築などによって、ミクロ統計データを収集、整備する努力は今後さらに重要性を増す。計量経済理論と労働経済、企業金融、産業組織、環境経済などの応用ミクロ経済学・応用計量経済分析の先端的研究の融合により、ミクロ計量経済分析の発展に資することが「ミクロ計量経済分析研究領域」の目的である。

一方では、時系列解析の手法を用いたマクロ経済データの特性の分析、および、マクロ経済モデルに基づくコンピュータ・シミュレーションにより生成されるデータと実際の経済データを比較するカリブレーションといわれる手法が、現代のマクロ経済の実証分析の中核をなしている。それらのマクロ計量経済分析の先端分野のさらなる発展のために、時系列解析手法を中心とする計量経済理論と、マクロ経済学の理論・実証分析の連携を推進することが「マクロ計量経済分析研究領域」の目的である。

さらに,最近では,経済学における実験的手法の発展もめざましい。環境問題の分野を中心に実験経済学やフィールド調査の手法を発展させることが「実験経済学研究領域」の目的である。

経済制度研究部門
本研究部門は、社会経済制度の比較研究、企業組織の経済分析、社会的意思決定の分析等の成果に立脚して、広く社会経済組織・制度・慣行の生成と変化、デザイン可能性などを総合的にとらえることを目的とする。制度分析、ならびに、組織の分析が中心となるが、また、経済学が組織・制度の分析を体系化する上で、国際貿易と経済成長も分析対象とする。研究領域は以下の3領域である。
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「制度の経済分析」は、代表的な制度である市場システムと比較されるべき多様な経済社会制度の理論的実証的研究を基礎として、広範な視点からの経済制度のデザイン、比較、評価を行う。また、動学的な見地から、制度の生成、発展、変化の過程を検証する。これらの研究の上で、政治、歴史的視点はもちろん、社会学、工学的な手法や知見をも交えて研究を行う。

「組織の経済分析」では、契約理論に代表される経済分析の手法を用いることによって、企業組織のみならず、多様な組織・現象を分析対象とすることが可能になっており、組織の内部構造、形成、分化、組織間の関係などを分析する。同時に、実証的発見からのフィードバックにも重点を置く。また、経営学、法学をはじめとする関連領域との緊密な連携をはかる。

「国際貿易と経済成長の経済分析」では、不完全競争の理論、契約理論、組織の理論に基づいて、多種多様な多国籍企業や各国経済成長を分析する。さらに、金融政策の経済成長への影響を評価する理論研究や、企業レベルのミクロデータを使った国際貿易や海外直接投資などの実証研究も進める。これら理論と実証の両方の分析を深めることで、国際貿易と経済成長の研究の発展に貢献する。

経済戦略研究部門
本研究部門は、経済理論研究の成果を政策立案に結びつけるための研究を行ってきた、公共政策研究部門の研究を継承しつつ、より先端的な理論研究の推進と発信、そして、その機動的かつ体系的な政策課題検討への援用を推進する態勢の確立をめざして、先端理論の一翼を担う戦略行動を基盤に据えた部門として2009年にスタートした。 当部門では、戦略経済の研究を、経済理論の中心である個人、集団レベルでの意思決定を、不確実性や動学などの設定の下で分析する、最先端の経済戦略理論の研究を担う領域(ゲーム理論)、経済の基本制度である市場経済の下での、戦略的な取引関係を基礎として、政策分析の土台となる経済現象を広範な角度から分析する領域(市場経済戦略)、そして、環境、国際経済、金融市場、財政金融政策にいたる政策の戦略的体系化を分析する領域(環境・公共政策)に分担することで、戦略経済の理論・政策分析を研究する。
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ゲーム理論においては、経済理論の最前線において現在も発展を続けている、個人の意思決定理論ならびにゲームの理論を中心とした、戦略の理論とその方法論を研究し、この分野での国際交流と情報発信を行う。ここでの研究対象には、行動経済学の成果を取り入れた意思決定の理論、不完備情報ゲームの体系的分析、無限期間にわたる動学ゲーム理論の諸問題、協力ゲーム理論の基礎付けと応用などが含まれる。

市場経済戦略においては、市場経済の広範な形態を対象として、企業、消費者、政府などの戦略的行動の分析と、市場のパフォーマンス評価の方法の吟味、さらには、競争政策等の考察を通じた経済効果の比較などを行う。

環境・公共政策では、本部門の前身にあたる公共政策部門での財政金融・国際・環境経済政策など、グローバル経済における枢要な諸課題に対して、経済戦略分析の結果を適用し、機動的な政策の立案や評価を迅速に行うとともに、政策の基礎となるそれぞれの分野に共通する戦略的課題を体系的に分析することを主眼とする。とくに、財政金融政策は、経済学の中心的な課題として、政策分析の究極的な課題として位置づけられる。

ファイナンス研究部門
ファイナンス研究部門は、「金融工学研究センター」としての10年間の活動を通じて確立した金融工学・ファイナンスの研究・教育拠点としての機能を恒常的なものにするとともに、現在の世界的金融危機を受け、金融市場におけるリスク管理のあり方、金融市場の質を高めるために必要な市場インフラ、望ましい金融市場の実現において組織・慣習あるいは倫理観が果たす役割、行動ファイナンス理論といった点までを含む、これまでより一層広い範囲の問題に取り組むことを目的としている。
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また、金融危機をもたらした要因や金融危機の再発を防ぐために必要な方策についての分析も行うことを目標とする。さらに、組織におけるリスク管理といった面も重視し、研究領域を「リスク管理」、「市場の質」、「数理ファイナンス」、「金融計量経済分析」、「国際金融経済」とする。経済研究所の他部門と密接に連携しながら、今後の日本経済のリスクへの対策と経済活性化の方策についても研究する。

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